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2月27日火曜日、代表取締役社長の野田が聖学院高等学校の「現代社会探究(協力 : NPO法人ROJEの関東まなびプロジェクト)」の授業に登壇しました。
この授業は、「伝えると伝わるの違いを理解」して「商品開発に挑戦しよう」というテーマで行われました。
「身の周りにある「伝わらない」を支える商品」を考えるというテーマから、授業に協力しているNPO法人ROJEの関東まなびプロジェクトの方がアルファサードの「伝えるウェブ」に興味を持っていただいたことで、この授業が実現しました。
私自身が人前でお話しする機会は圧倒的に「Web業界」の人が多いこと、今回は高校生に伝えるということから、私の話自体が「伝わる」ことに注意しながら構成を検討しました。
やさしい日本語や「伝えるウェブ」について説明する前に、冒頭で私が例として取り上げたのが「アクセシビリティ」です。
これについて、ウェブの話やスクリーンリーダーの話よりも先に、若い人に馴染みがあるであろう SNSの写真に代替テキストを付ける機能、その意味を例に挙げてみました。
やさしい日本語や「伝えるウェブ」のサービスの紹介後、商品の企画に進みます。
商品企画については、以下のようなフレームワークを使います。
高校生にとって「社会」と考えると、広すぎるかもしれません。街の小さなカフェとか美容室とかが解決したいのは社会というより「地域」でしょうし、身近に考えるのであれば「学校」でもいいかもしれません(生徒から質問があって、以下の記事にあったエピソードを紹介しました)。
さて、授業の様子は聖学院高校のウェブサイトで公開されています。一部を引用にてご紹介します。
今回で現代社会探究の授業はすべて終了しました。 さまざまな分野で輝く活動をされている方々をお招きして「本物」と触れる経験や、 「自分は何者で、それをどう表現するか」などを掘り下げ続けた1年間でした。 この経験は近くでは受験における面接試験や志望理由などで、 長期的には自分をアピールする手段の拡大として役立てることができます。 近年は総合型選抜を含め受験の方法が多様化しています。 自分を見つめ、強みを把握し、 それを適切に発信することができる人になってほしいという願いを生徒たちは受け止め、たくましく成長しました。
ある班は、肯定的な意味も否定的な意味も同じ言葉が持ち、それがどう解釈されるかでトラブルが発生するという日本語の特性に着目し、その不自由さを解決するアイデアを提案しました。「今日雨降っているから、車で迎えに行こうか?」という問いかけに対し「いいよ。」と答えた場合、「(迎えに来なくて)いいよ」なのか「いいよ(お願いします)」なのか、受け取り方で意味が全く変わってしまいます。このようなコミュニケーションの壁を取り去るアイテムを構想しました。今回はアイデア発想に留まりましたが、この授業をきっかけとして、「伝わらないこと」に壁を感じる人がいるということに気づき、意識が向くようになれば嬉しいです。
最後に、当日、時間の都合で紹介できなかった、私たちの「伝えるウェブ」の答え合わせを紹介しておきます。
発想の起点は「日本語に不慣れな外国人や障害者が必要な情報を得られずに困っている」でした。
ただし、私たちが注目したのは「実は、伝える側も、困っている」という視点です。主従を逆転させてみることで、商品やサービスのヒントにつながることもあります。
この授業がこれからの日本を支える若い高校生の何かのきっかけになれば幸いです。
最終更新日: 2024年3月12日